ブレイクダンスの基本技であるウインドミル
興味がある方、初心者向けに筆者の体験を交えてよくある質問にご回答
どれくらいで回れるようになる?
【早いと】1週間以内
ただし体操経験者とかチェアーが元々出来てたとかいう人が多い
【一般的には】3ヶ月〜6ヶ月くらい
一般的な練習方法に従ってやった場合
【できないケース】1年以上
こういう場合は当人の体のつくりとやり方がマッチングしてないことも多い、練習のアプローチの仕方を別視点からトライして見ると解決することもある)
色んな人に教えたが、最終的に回せるようになるには以下素養を持ってる人が強い
・当人がウインドミルどうしても回りたい、という意識が強い人
・こんなウインドミルを回りたい、というイメージを持っている人
・やりこめる人
・やりこんでも「今のやり方が合わない」と思ったら無理に敢行せず色んなやり方にも柔軟にトライ出来る人
(自分で考えて、トライ、修正する力)
回れるまでの期間(筆者のケース)
筆者の場合、1999年頃テレビではじめてブレイクダンスを見て見よう見まねでやり始めた。
テレビで見た動きを真似して1年、芝生で練習したが出来なかった。
大学進学で上京し、テレビに出ていた方に直接教えてもらい体育館で実施、三ヶ月である程度回れるようになった。
この時学んだ事は「正しいやり方で、正しい床で、正しいプロセスを踏んでいれば必ずできる」ということであった。
逆を言えば「間違ったやり方でやっていてもいつまでも出来ない」ということ。
出来なかった1年は、チェアーの存在すら知らず、LAもどきから無理やりウインドミルの動きに繋げる練習をしていた。
出来るようになった3ヶ月は、まずチェアー、開脚、崩し、返しと分割して練習するやり方を教わってやるようにした。
※そのノウハウはウインドミル講座解説記事にまとめている。
どんな怪我をする?
腰や肩を打つパターン
初心者の場合、特にやるのが入りで腰の外側の骨を打って痛いという怪我
この時に背中に落とせずに、腰で落ちてしまう為、腰強打を繰り返してやる気がなくなった、、断念した、、という話はよく聞く
肩から落ちて肩が痛い、という場合も同様に聞く
これは崩しのタイミングがつかめていない内に勢いでウインドに入ろうとすると起こる
崩しをきちんとステップに従って学んでいく必要がある
チェアーの支持、上半身の崩し方、足の振り方、足の固定、全て一気にやろうとすると腰落下につながる
ひとつひとつをステップに分けてマスターして、最後に統合してやるとウインドミルの動きにつながるのである
例えば崩すためのファーストステップとして膝を補助で使う方法なんかもある
無理やり回そうとすると怪我に繋がるので注意(超初心者向けの練習方法は超入門ウインドミル講座解説をチェック)
手のすり傷
回せるようになってくると、摩擦によるすり傷が出来る場合もある
こんな感じで、手の甲を返しの時に擦りむくことも多い
後述するグッズで対策などができるし、床もなるべく体育館のようなツルツルしたところでやるのがオススメだ
手首が痛い
チェアーで体全身を支えたりすると、手首には負担がかかる
人によるが、全く平気な人もいれば、骨が弱かったり体重が重かったりすることで過剰に手首に負荷がかかる場合もある
こちらも、後述するグッズで対策をすることが多い
怪我対策のグッズなどはある?
手の甲ガード
返しで手の甲をすりむく場合、、手の甲だけの手袋がある。これを使えば手の甲はガードできる
メリットは手のひら側のグリップが効いて床を直接つかめることだ
手首用スピードラップ
出ました、BBOYの定番グッズ、スピードラップ
手首に負担がかかる技をよく練習する人は必ずといっていいほどもっているこのスピードラップ
ウインドミルの場合はあまりいらないかもしれないが、エートラックスやトーマスフレアなど
手首に負担のかかる技を練習する人に向いている
手首だけで全体重を支えて回るような技をする場合、いちいちテーピングをするのも面倒だしコストもかかる
このスピードラップを使えば手首にちょっときつめにぐるぐる巻けばOK
ぶん回るときに手首をしっかり支えてくれるよき相棒になってくれる
スピン用ニット帽
BBOYといえば定番、スピンニットというヘッドスピン用に開発されたニット帽
ヘッドスピンだけに使うかというと、そうでもない
ウインドミルで頭をつく場合に、このニットがあればツルツル素材で床との滑り相性が抜群
ヘッドスピンをやらない方も、一枚もっておくと頭部保護にもなり非常に便利
こちらはBUG(Battle Under Ground)というBBOY界隈で有名なブランドで信頼できるもの
シングルタイプとダブルタイプがあるが、おでこ箇所を二重に保護してくれるダブルタイプの方がおすすめだ
ニット帽固定用マジックガーター
筆者がお気に入りで使っているものがこちら、かなりキツめにがっちりニットを固定してくれる
使い方は、ニット帽をかぶりこのガータで頭を巻きつけて固定するだけ
どんだけぶんまわってもそう簡単に取れていかない
以下動画で35周ウインドミルをまわったときも取れずに持ちこたえた実績もある
どんなところで練習するのが良い?
一番のおすすめはズバリ「フローリング」、体育館やダンススタジオなどでスポーツ用に使われる一番メジャーな床
特に良いのは以下条件を兼ね備えたところ、市の施設が安くてオススメ
「木材を使った床で」
「ワックスは軽めの床で」
「光沢があって」
「埃や汚れがあまりたまっていない」
以下に例を上げていく
市の体育施設にあるジム、1時間¥400で使わせてもらえる、光沢があり掃除が行き届いた床は最高
そう、床がよくても埃や汚れが溜まっていると案外滑らないものなのである
市の体育施設である体育館、4時間貸切¥1880で使わせてもらえていた
こちらも光沢があるフローリングで滑り最高
市のトレーニング施設の集会場、無料開放で使える曜日もある
少し埃っぽいが、基本ツルツルフローリングなのでやりやすい
同じく市のトレーニング施設の体育館、フローリングのワックスが少しキツめであまり滑らないような印象も?
市の施設の多目的室、こちらはフローリング(木材)ではなく、リノリウム素材が引かれたもの
見た目からあまり光沢がないこともあり、滑りはいまいちだが床は若干柔らかめ
是非お住いの地域に、このような素晴らしい練習環境がないか発掘して欲しい
最近はダンスの認知度が広がったこともあり、案外新しい市の施設に一般開放されたダンススタジオなどがあるものだ
きちんとした床できちんとした練習をする、当たり前のことだが重要だと筆者は考えている
おすすめのジャージは?
ズバリ
「ポリエステル100%」
「背中が無地」
「裏起毛やナイロン、フード付きはオススメしない」
ポリエステル100%かどうかは、スポーツ洋品店などで商品についてる素材のタグを見れば記載がある
ポリ100%は非常にフローリング床材との相性がよく、滑りやすい
滑りやすい環境であれば当然上達も早くなる
たまに背中にでっかい文字がいれてあるブランドジャージもあるが、その文字素材が滑りが悪くひっかかる、、というのはよく聞く話である
裏起毛も、汗をかいて起毛が汗を吸って滑りが悪くなることもある
ナイロンは、そもそも床との相性が悪くあまり滑らない
フード付きは初心者の頃は邪魔になるのでオススメしない
スウェット素材(綿100%)なんかは一番滑りにくいので、オススメできない
例えばAmazonで取り扱っているものだと、スタンダードなこんなものなら練習に適している
最寄りのスポーツ用品店や古着屋さんに出向いて、自分だけの素敵ジャージをディグするのもよいだろう
使い込んだジャージは背中や肩部分が破けたりしてくる
ジャージが破けるまでやりこんだら、もうあなたはウインドミラーだろう
ブレイクダンスはハゲる?
ブレイクダンスとハゲ、これは永遠のテーマであろう
頭でぶるんぶるん回る、カッコいい、その反面心配になるであろう
「ハゲないのか?」と
その答えはズバリ
「ハゲます」
しかしガッカリしないで欲しい
正しい(?)やり方で時間をかけて集中的に練習すればハゲる
逆に言えば、一極集中せず、しっかりとケアーに気をつければ未然に事故を防ぐことは可能なのだ
以下に危険度ガイドラインを記す
↑やばくない
頭をつかない動き(バックスピン、フットワークなど)
頭をつくが回転を伴わない動き(チェアーなど)
ヘルメットをかぶって一極集中(ヘッドスピン)
素頭で分散回転(ノーハンドウインド、エートラ、ダブルウインド)
素頭で一極集中(ヘッドスピン)
↓やばい
お分かり頂けただろうか?
素頭 + 回転 + 一極集中 = ハゲ確率Max
という公式が成り立つ、つまり
素頭 + 回転 = ハゲ確率Midium
素頭 + 静止 = ハゲ確率Minimum
も同時に成り立つといえよう
だがここで
ニット保護頭 + 回転 + 一極集中 = ハゲ確率Midium
ニット保護頭 + 回転 = ハゲ確率Minimum
ニット保護頭 + 静止 = ハゲ確率Small
そして
メット保護頭 + 回転 + 一極集中 = ハゲ確率Minimum
メット保護頭 + 回転 = ハゲ確率Small
メット保護頭 + 静止 = ハゲ確率Small Double
という公式もおそらく成り立つ
つまり
この公式の係数Xを素頭、ニット、メットに方程式で置き換えると
y=ax+b というおなじみのやつに以下を当てはめてみる
y = ハゲる可能性
a = 回転数
b = 摩擦係数(床に依存)
この時の係数Xには防具(メット、ニット、ノーガード)が該当すると言えよう
メットの場合
X = 1
ニットの場合
X = 3
ノーガード(素頭)の場合
X = 8 (!!! ※当者比)
くらいの違いがあると言えるのではないだろうか?
ブレイクダンスをするときはなるべく
「床に頭を設置して回転するときは、なるべく頭を保護すること」
「練習後はなるべくその日の内にシャンプーをしてしっかり頭皮をもみほぐすこと」
※床に頭をつけると傷から雑菌が入りやすく、朝シャンなどしていたら頭皮が固くなり毛根が死滅するらしい(美容師さん談)
「シャンプー後はなるべくドライヤーで乾かすこと」
※濡れたまま自然乾燥だと雑菌が繁殖しやすい
「俺はまだ大丈夫だ」という若手こそ注意
また、ヘッドスピンをしまくるとでかいフケのようなもの(正体はずるむけた頭皮)が出ることがある
これが出ると頭皮が弱っているサイン、なるべくダメージを与えるような練習は控えて、ケアーに専念しよう
それでもやり続けるとあまりいい結果にはならないが、死滅するものは死滅していくので注意が必要だ
特に一般の人には頭皮がむけた〜といっても伝わらずでかいフケがでる人だという不衛生的人間に見られる可能性もあるので要注意だ
※よっぽどやり込んだ人でないとこのレベルの症状はでないので、ヘルメットを着用して適度な練習&ケアーをすれば大丈夫
まとめ
素頭 ✖️摩擦 ✖️一極集中 ✖️悪い床 ✖️ 長時間練習 ✖️ 高頻度練習= まっしぐら
ヘッドスピンをするならヘルメットを着用
練習後はシャンプーでじっくり頭皮を柔らかくするようマッサージ
どうしてもニットでやりたい人は膝パッドやクッションを挟むなど工夫をすること
ヘッドスピン以外にエートラックスやノーハンドウインドミルなど頭を床につけて回転は危険、ニットでなるべく保護
とはいえ、普通にウインドミル練習する分には、何も問題ないので気にしないで欲しい
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